『骨盤のゆがみで腸もゆがむ』
便秘は女性の多い悩みのひとつですが、なぜ女性に多いのでしょう。
その原因の一つには、筋力不足と骨盤のゆがみが考えられます。
腸はだらーんと長いホースのような形状の臓器であることはご存知ですよね。
腸とひとことで言っても大きく分けて小腸と大腸があり、腸全体の長さは７～９メートルほどもあります。
このながーい臓器を支えているのは筋肉。
しかも吊り橋のように大腸の両端を支えているだけで、心臓や肺のように骨で全体を包み込むように支えているわけではないのです。
これだけ大きくて重い臓器を一部の筋肉で支えているので、運動不足や加齢によってこの筋肉が衰えると腸がだらーんと下がってきてしまいます。
例えるなら持ち手の部分が伸び切ったスーパーのビニール袋に水をたくさん入れて運んでいるような状態。
女性は男性に比べると骨盤が横に広がるような形にできていて、出産のときに骨盤が開きやすくなっています。
日々の姿勢や歩き方、また身体全体の筋力不足などから骨盤がさらにゆがみやすくもなっています。
骨盤が開き、正しい位置にないと、骨盤に収まっている腸も下がります。
そして腸が下がると、その機能がどんどん衰えてきます。便秘やガス溜まりもその一つ。
血流が悪くなり、代謝も悪くなるので、冷え性や肌荒れ、肩こり、むくみ、頭痛など身体にいろいろな悪影響を与えます。
さらに大きな腸が下がることで、腸と隣合わせの子宮や卵巣などにも悪影響を与えて生理不順や月経痛、不妊の原因にもなります。
女性は男性に比べると身体の容量が小さい上に、子宮や卵巣もあるので、腸が下がるとお互いに圧迫して悪影響を及ぼしてしまうのです。
婦人科の検診では異常がなかったけど慢性的な便秘やガス腹、腹部の膨満感に悩んでいる人は、腸が下がっているのかもしれません。
痩せていてもお腹だけぽっこり出ている人がいますが、そういう人は腸が下がってしまっていることが多いのです。よく胃下垂といいますが、同時に腸下垂にもなっている可能性大。
骨盤が開いたり、筋力不足によって腸が下がると腸の働きが悪くなり、腸を動かして便を押し出す筋力が足りないのでますます便秘がひどくなり、なおさらお腹だけぽっこりしているのが目立つ……、という負のサイクルになってしまうのです。
ですから、
1.腸と骨盤が下がらないようにすること。
2.腸と骨盤を支えるのに必要な筋肉をつけること。
3.下がっていたら整体などで正しい位置に戻すこと。 が大事。
腸の働きをよくするには、腸と骨盤を正しい位置に戻すということが重要なのです。
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