『骨盤のゆがみは万病のもと』
「骨盤矯正」とか「骨盤ダイエット」という言葉をよく耳にしますよね。
たしかに肥満と骨盤は密接な関係にあります。
骨盤は重い臓器を支えている器のようなものなので、器である骨盤がゆがんだり、左右に開いていると、中に収められている腸も下がり、圧迫されて正常な働きをすることができません。
腸がしっかり働いてくれないと、食べ物を消化・吸収し、老廃物を便として排出する消化器としての機能が衰えて、肥満や便秘、下痢、むくみ、肌荒れなどの原因になります。
慢性的な便秘は、頭痛や肩こり、またはもっと重大な病気をも引き起こします。
身体のことだけではありません。
腸はハッピーホルモンといわれる幸福感を感じさせる神経伝達物質セロトニンや、やる気を起こさせるドーパミンのもとをつくる器官でもあります。
骨盤のゆがみにより腸の働きが悪くなると、そうした物質が不足して、イライラしやすくなったり、気分が落ちこみやすくなります。
身体全体の血流も悪くなるので、腸にある免疫機能が衰えて、風邪をひきやすくなり、がんをはじめとするあらゆる病気になりやすくなります。
なんだか脅しているようですが、それくらい骨盤というのは身体にも心にも大切な場所なのです。
骨盤のゆがみが原因で起こる主な症状
- 関節や手足の症状
腰痛、股関節痛、膝痛、首痛、外反母趾、O脚、X脚、肩こり、手足のしびれ
- 内科、消化器系の症状
便秘、下痢、ガス腹
- 婦人科系の症状
生理痛、生理不順、不妊
- その他
冷え症、むくみ、倦怠感、歯ぎしり、顎の痛み、眼の疲れ、頭痛、不眠、うつ
『骨盤がゆがむ生活習慣 』
骨盤のゆがみの主な原因は、出産のほか、加齢や運動不足による筋力低下などがあります。
また、習慣になっているちょっとした癖も要因です。
例えば、
- 立つ時に片足で立って足をクロスしている
- 立つ時に壁や手すりにもたれる癖がある
- 足を組んで座る癖がある
- 決まった側の肩や手でバッグを持つ
- 気がつくと頬杖をついている
- 椅子に浅く腰掛けて、気づくと猫背になっている
などです。
すぐにこういう姿勢になる、こうしていないと身体がきついという人は、すでに骨盤がゆがんでいる可能性があります。
また、こんな人も要注意です。
- 靴底が外側(または内側)だけすり減る
- ハイヒールをはいている
- 片側の肩だけこっている
- すぐに首が傾いてしまう
- 一日のうち、ほとんどがデスクワーク
- 移動中や食事中など、いつもスマホを見ている
- いつも重い荷物を持っている
靴底が外側(または内側)だけすり減るという人は、骨盤のゆがみにより正しい歩き方や体重移動ができていない可能性が高いです。
近頃多いのは、“スマホ首”といわれる症状からくるゆがみ。
スマホを見るときのような下を向いた状態が多くなると、頭の重みで首の後ろ側の頚椎に負担がかかり、頚椎のカーブが失われてしまいます。
頚椎はそのまま背骨、骨盤につながりますし、長時間、同じ姿勢をとっていることで骨盤にもゆがみが出てしまうのです。
テレビで、ある芸歴の長いお笑いコンビの人が「いつも相方の方向ばかり向いているから、首がそちら側にしか動かなくなった」といって笑われていましたが、冗談ではなく本当にありうることです。
30年以上、毎日、同じ方向に首を曲げていたら、ゆがんでくる可能性は大いにあります。
髪の分け目でさえ、たまに変えたほうがいいという人がいるくらいです。
美容整体や、骨盤矯正ストレッチで骨盤のゆがみを矯正し、できるだけゆがみ癖を直していくように心がけたいですね。
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