消化・吸収だけじゃない!腸の意外な働き!!
「腸は第2の脳である」 という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
それは、腸が脳からの指示がなくても、自分で判断をすることができる唯一の臓器だからです。
例えば、傷んだ食べ物を食べたりすると、お腹をくだしてしまったり、脳死に陥った際も、腸は活動を続けたりするのは、「腸の判断機能」によるものです。
これらの機能は、それだけでも他の臓器に比べて大変珍しいのですが、さらに近年の研究により、ハッピーホルモンと呼ばれ、やる気や幸福感につながる脳内の神経伝達物質「セロトニン」は実は脳にはたったの1割しかなく、9割が腸にあることが明らかになりました。
セロトニンは、食事からのトリプトファン(アミノ酸の一種)から、葉酸やビタミンB6などに助けられ、主に小腸内で合成されています。ハッピーホルモンを増やすためには、やはり腸内の環境を整えておくことが大切と言えますね。
現代生活が腸の健康を脅かす?
忙しくストレスの多い現代社会では、自律神経の働きが乱れやすいものです。
律神経というのは、消化や吸収など体内で無意識に行われる働きを司っているシステムで「交感神経…アクティブ」と「副交感神経…リラックス」がお互いに作用しながらバランスを保っています。
「交感神経の作用」
・血管を収縮し血圧を上げる
・心拍を上昇させ、心臓の働きを活発にする
・胃腸の働きを抑制する
・唾液の量を抑える
・気管支を拡張させる
・排泄を抑制する
・瞳孔が広がります。
「副交感神経の作」
・血管を拡張し、血圧を下げる
・心拍を低下させ、心臓の働きを抑制する
・胃腸の働きを活発にする
・唾液の量を増やす
・気管支を収縮させる
・排泄を促す
・瞳孔を縮小させる
ですが、仕事や学習、また家事や育児で忙しく過ごす私たちは、交感神経が優位となる「アクティブに過ごす時間」がとうしても長くなりがちです。
この状態が恒常的に続いてしまった場合、からだへの負担が大きくなり、当然胃腸の働きにも影響が出てきてしまいます。
ストレスによる下痢や便秘も、つまりは自律神経の乱れによるものと言えます。
腸の健康を保つためには、やはり副交感神経が優位となる「リラックスして過ごす時間」をバランスよく確保することが必要ですね。
リラクゼーションで健康な腸をつくろう!
自律神経を整えるための代表的なリラックス方法をまとめてみました。
ぜひ自分に合ったリラクゼーション方法をみつけ、ハッピーホルモンの増強にお役立てください。
1、ゆっくりと口から息を吐き出します。(吐く時にお腹をへこませる)
2、全て吐ききったら、次はゆっくりと鼻で息を吸い込みます。(吸う時にお腹を膨らませる)
シャワーだけでなく、湯船につかることで体の緊張がほぐれリラックスにつながります。
好きな香りの入浴剤などを使用すると、アロマテラピーの作用でさらにリラックス効果が期待できます。
百会(ひゃくえ)→ 頭のてっぺんのやや後ろを中指で、頭の中心に向かって指圧する。
曲池(きょくち)→ 肘を曲げた時にできる横じわの外端を、親指で指圧する。
合谷(ごうこく)→ 親指と人差し指の付け根を、人差し指の付け根に向けて、もう一方の親指で指圧する。
「ウォーキング(散歩)」
ウォーキングには自律神経の調子を整え、からだだけではなく脳の血流量もアップするため、脳の疲れをとる作用もあります。
外を歩くことで新しい発見をするきっかけにもなるでしょう。
紅茶:コーヒー同様、紅茶にもカフェインが含まれているので、ストレス解消効果が期待できます。
また、紅茶の心地よい香りにより、アロマテラピー効果も得られるでしょう。
ハーブティー:ハーブティーにはカフェインが含まれていませんので、カフェインを気にする方や就寝前のティータイムには、ハーブティーがおすすめです。
ストレスを感じた時にはカモミールティー、疲れたなぁと思ったらローズヒップティー・・・などなど、自分の症状に合わせてハーブをチョイスして、ハーブティーを堪能してみましょう。
独自の呼吸法や瞑想などにより精神を安定させる効果があります。
静かな場所やヨガ用のリラクゼーションミュージックなどをかけながら行うことで、さらにリラクゼーション効果が高まるでしょう
腸内環境を整えるためには、もちろん規則正しい生活リズムやバランスの良い食生活も欠かせません。
また、全くストレスのない生活でも、副交感神経が優位になり過ぎてしまうことからの弊害もあります。
「適度なストレス」は、ある意味、健康に役立っているとも言えそうですね。
交感神経と副交感神経のバランスを保つことで「腸内環境」を整えて、ハッピーに過ごしましょう。
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