腸でつくられるビタミン・ホルモン

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腸でつくられるビタミン・ホルモン

美しさを保つのにビタミンが重要な働きをしていることは、皆さん知っていますよね。

食事やサプリメントなどで気を使って取り入れている、という方もいらっしゃると思いますが、実は腸内細菌たちがビタミンをつくってくれていることをご存じでしょうか。

腸内細菌には、わたしたちの健康に必要なビタミンを合成する能力があります。


<腸内細菌が合成するビタミン>

ビタミンB1
糖質をエネルギーに変える働きをする。疲労回復に役立ち、脳神経の働きを助ける。玄米や胚芽米などに豊富に含まれる。

ビタミンB2
脂質を燃焼させてエネルギー代謝や細胞の新陳代謝を促進し、皮膚や粘膜の機能維持や成長に関わる。

ナイアシン
糖質、脂質、たんぱく質の代謝に欠かせない。アルコールの分解にも関わる。脳神経を正常に働かせる効果も。

パントテン酸
ストレスに対抗するホルモンを作る。体内のエネルギー代謝を助け、免疫力の維持にも重要。

ビタミンB6
たんぱく質の分解・合成を助け、皮膚や粘膜の健康維持に働く。ホルモンのバランスを整える働きや、精神状態の安定にも役立つ。

ビオチン
皮膚や髪の毛を健康に保ったり、筋肉痛をやわらげる。三大栄養素の代謝過程で補酵素として働く。

葉酸
細胞の生まれ変わりや、新しい赤血球をつくり出すために欠かせない。妊娠中の女性は必要量が増える。

ビタミンB12
赤血球を生成する時に働く。悪性貧血の予防やDNAの合成、神経の働きに必要不可欠。

ビタミンK2
骨の強度を高め、血液を固める働きがある

さらに腸は、消化に関するホルモン以外にも、「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンの合成にも関わっています。

セロトニンは神経伝達物質の一つで、精神面に大きな影響を与え、心身の安定や心の安らぎなどにも関わります。そんなセロトニンのおよそ90%は腸の中に存在し、脳内にはたったの2%しか存在しません。

腸内環境をととのえることは、消化吸収が効率よく行われるだけでなく、精神の安定にもつながるのです。

アンチエイジング成分である「ポリアミン」、抗酸化作用のある「水素」、細胞のエネルギー源となり、腸のぜん動運動を刺激したり、病原菌毒素から腸を守る「短鎖脂肪酸」も腸内細菌がつくっています。

腸内の善玉菌の割合を増やす方法には、大きく分けて二つあります。

1. 健康に有用な作用をもたらす生きた善玉菌「プロバイオティクス」をとる

食品では、納豆や漬物、ヨーグルトなど、ビフィズス菌や乳酸菌を含むものです。

2. 腸内の善玉菌を増やす作用のある「プレバイオティクス」をとる

食品成分としてはオリゴ糖や食物繊維で、これらの成分は野菜類・果物類・豆類などに多く含まれています。

美しさを保つために、良い腸内環境は不可欠です。

おなかの中の同居人である腸内細菌と仲良くなることで、美しさと健康の恩恵を受けることができますよ。