不妊症には、女性側に問題がある場合と男性側に問題がある場合、あるいは男女の両方に原因がある場合などさまざまなケースがあります。
女性側の主な原因の一つが卵巣の異常です。卵管が詰まっているために、精子が卵子までたどり着けない卵管障害が女性不妊の1/3を占めています。
子宮内膜症などの疾患があると卵管が癒着しやすく、不妊の原因となることがあります。
また卵巣や卵巣に働きかけるホルモンの低下により卵巣機能不全を起こすと、無月経や、生理がたまにしかこない稀発月経を招くことがあります。
中には生理はきても排卵をしない無排卵月経も存在し、いざ妊娠しようと思ってもなかなか妊娠できずに、長い期間を経て不妊症とわかるケースもあるほどです。
卵巣機能不全の原因としては、過度なダイエットや過度の運動不足、過労やストレスなど様々な要因があげられます。
卵巣機能不全かどうかを調べるためには、まずは基礎体温をつけることが大事です。
もしもきれいな二層性のグラフにならなかったり、体温がいつもバラバラだったり、排卵日に体温が下がらないなどの状態であれば、産婦人科で相談をしてみる必要があります。
卵巣機能不全かどうかの検査は、血液中の卵胞ホルモン、卵胞刺激ホルモン、黄体化ホルモンの3つの値を調べる事で行われます。
特に卵胞ホルモンの値が異常な場合は、卵巣機能不全であると診断されます。
女性の年齢が不妊を招くこともあります。高齢になると卵子が老化してしまい、受精にまで至らないケースが考えられます。
アンチミューラリアン・ホルモン検査を受けると、卵巣内に今どのくらい卵子が残っているか調べる事ができます。
これはあくまでも今後妊娠が可能かどうかという検査になり、卵子の質までは調べる事ができません。
また男性側の異常で不妊症になることもあります。
精子がいない、あるいは少ない、もしくは精子の動きが悪いなどという場合、妊娠することが難しく、このような状態を造精機能障害と呼んでいます。
また、性行為そのものができない性交障害の場合、男性の身体的な問題がある場合と、心因的に問題がある場合があります。
精子の数や動きが正常かどうか(運動率)は精液を取って調べることで判明します。
またホルモン検査をすれば精巣の機能が正常かどうかも調べる事が可能です。
あらゆる検査を行っても、男女とも全く異常がなく、不妊症のはっきりした原因がわからないケースもよくあります。
赤ちゃんが欲しいというプレッシャーが強いと、ますます精神的に追い詰められ、精神的に不妊になってしまうことも考えられます。
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