空腹でも腸は動いている?
腸は、胃から食べ物が送られてくると、消化や水分の調節をしながら出口(肛門)へ運んでいきます。
この動きは、伸びたり縮んだりする不規則なもので、蠕動(ぜんどう)運動と呼ばれています。
では、食べ物が入っていないときはどうなのでしょうか?実は、空腹でも腸が動く時間があるのです。
空腹になった直後、腸はしばらくは動きませんが、やがて短い間隔(1 分間に10 回以上)で強く縮んだり伸びたりするようになります。
空腹時におなかが鳴るのは、このときの動きが原因なのです!
空腹の時間の大事な役割
空腹時の腸の運動には、重要な役割があります。
それは、食べ物の残りカスや人体にとって有害な細菌などを順々に外に送り出して掃除をするということです。
有害な細菌は食べ物の残りカスを腐敗させたり、有益な細菌に悪影響を与えたりすることがあるので、こうした腸の運動は、からだを守る大切な役割を果たしているといえるでしょう
腸の調子を保つには
つまり、健康な消化活動を保つためには、掃除の時間(空腹の時間)をきちんと確保することが重要なのです。
よく言われる夕食をなるべく早めに済ませる。真夜中の夜食は避けるというのは、食事と食事の間に空腹の状態を作り、しっかりと掃除をするためでもあるのです。
1 日3 食を決まった時間にとる間食は控えるなどが推奨されるのも、同じ理由です。
腸には意外な側面があり、とても大切な臓器だということがおわかりいただけたかと思います。
おなかの中は直接目にすることはできませんが、健やかな毎日のためにここでの話題を思い出しながら、腸の調子に耳を傾けてはいかがでしょうか。